M&A用語集
利益相反
【読み】りえきそうはん
利益相反とは、ある行為が一方にとっては利益になる一方で、別の立場では不利益となるような、利害が一致しない状況を指します。
会社法では、たとえば取締役が会社との間で自己または第三者のために行う取引などが「利益相反取引」とされます。このような場合、会社の利益が損なわれるおそれがあるため、取締役会や株主総会の承認が必要です。
M&Aでは特にMBO(マネジメントバイアウト)で問題となりやすく、経営陣が買い手と売り手の両方の立場に立つことで、株主の利益との間に利益相反が生じます。そのため、情報の非対称性や取引の公正性を巡る懸念から、透明性と適正な手続きの確保が重要となります。