会社売却後の人生はどう変わる?経営者の選択肢と資産運用

会社売却を検討するのと同時に会社売却後の人生はどう変わるのか、その具体的なイメージをお持ちでしょうか。
売却益を得てアーリーリタイアという華やかな成功例がある一方で、借入金や連帯保証のような重圧から解放され、ようやく平穏な日常を取り戻す再出発としての売却もあります。
どのような形であれ、M&Aは経営者にとって大きな転機の一つです。
しかし、いざ会社という看板や日々のプレッシャーから離れてみると、「明日から何を目的に生きれば良いのか」という喪失感や、急激な環境変化への戸惑いに直面する方は少なくありません。
仕事を離れてプライベートを満喫する人生もあれば、もう一度起業して夢を追う人生もあります。あるいは投資家として後進を導く道もあるでしょう。多くの選択肢を前に、考えあぐねている方も多いのではないでしょうか。
ここでは、会社売却後に経営者が選べる現実的な5つの選択肢や、人生にもたらすメリット・デメリット、そして手元に残った資金を守るための考え方について詳しく解説します。
M&Aフォースでは業界に精通した専門チームが、貴社の強みを最大限に引き出すM&A戦略をご提案します。 M&Aに関して、少しでもご興味やご不安がございましたら、まずはお気軽に当社の無料相談をご利用ください。 専門のコンサルタントが、お客様の未来を共に創造するパートナーとして、親身にサポートさせていただきます。
『M&A無料相談』を利用してみる →M&AフォースではM&Aコンサルティングの最新事情がわかる資料をご用意しています。会社の価値がわからない、会社の価値がどう決まるのか知りたいという方は「“売れる”会社のヒントにつながる9つの質問」をダウンロードしてください。
会社売却後の経営者(社長)の人生はどうなる?主な5つの選択肢

会社を売却した後、経営者はどのような道を歩むのでしょうか。M&A成約後のキャリアパスは、大きく分けて以下の5つに分類されます。自身の年齢、気力、経済状況に合わせて最適な道を選ぶことが重要です。
完全リタイア(ハッピーリタイア)して趣味や家族との時間を満喫する
多くの経営者が憧れるのが、この完全リタイア(アーリーリタイア/FIRE)です。売却益によって経済的な不安が解消されるため、労働の義務から解放されます。
- 趣味への没頭:これまで仕事優先で犠牲にしてきた時間を趣味に費やせます。
- 家族との時間:家族旅行や子ども・孫の行事への参加など、家族との絆を深める時間が生まれます。
- 海外移住:税制面や生活環境を考慮し、シンガポールやドバイ・ハワイなどへ移住し、悠々自適な生活を送るケースもあります。
ただし、完全に社会との接点を断つことになるため、急激な環境変化による孤独感を感じないよう、コミュニティへの参加などを意識する必要があります。
新たな会社や事業を立ち上げて再挑戦する
根っからの起業家気質(シリアルアントレプレナー)の方に多いのがこのパターンです。一度会社を売却して得た資金と経験・人脈を活かし、再びゼロからビジネスを立ち上げます。
- 連続起業家としての道:前回とは異なる業界や、よりスケールの大きなビジネスモデルに挑戦します。
- 資金調達の容易さ:イグジット(出口戦略)を経験した経営者としての信用があるため、VC(ベンチャーキャピタル)や金融機関からの資金調達が初回よりもスムーズに進みます。
- リスクテイク:すでに資産があるため、失敗を恐れずに革新的なアイデアに挑戦できる強みがあります。
個人投資家(エンジェル投資家)や顧問として他社を支援する
自分自身が最前線で働くのではなく、後進の育成や支援に回るスタイルです。
- エンジェル投資:スタートアップ企業へ出資し、資金面だけでなく経営ノウハウも提供します。若手起業家を育てる喜びと、投資先が成長した際のリターン(キャピタルゲイン)の両方を得られます。
- 経営顧問・社外取締役:自身の経営手腕を買われ、他社の顧問や社外取締役に就任します。現役時代の知見を活かしながら、適度な距離感でビジネスに関わることが可能です。
売却先の会社に残り、経営陣や従業員として関与し続ける
会社売却=即引退とは限りません。買い手企業からの要請により、一定期間会社に残るケースも一般的です。これをロックアップ期間やPMI(統合作業)期間と呼びます。
- 代表取締役として続投:オーナー権は移転しますが、雇われ社長として引き続き経営の指揮を執ります。大手の資本力を背景に、これまでできなかった事業拡大を目指せます。
- 事業部長・顧問として関与:経営権は譲り渡し、特定の事業部の責任者や相談役としてサポートに徹します。
- アーンアウト条項:売却後の業績に応じて追加の対価が支払われる契約がある場合、モチベーション高く業務を継続できます。
会社員として再就職する、または異業種へ転身する
小規模なM&Aや、若手経営者の場合、一度経営の重責から離れ、別の組織の一員として働くことを選ぶ人もいます。
- 専門職への転身:経営者時代に培った特定のスキル(営業・マーケティング・技術開発)を活かし、スペシャリストとして働きます。
- 異業種への挑戦:飲食店経営からITエンジニアへ、あるいはその逆など、まったく新しい分野で新人として再スタートを切ることもあります。経営のプレッシャーがない環境で、純粋に現場の仕事を楽しめます。
会社売却が経営者の人生にもたらすメリット

会社売却は、単にお金が得られるだけではありません。精神面・時間面、そして将来の不安解消において、計り知れないメリットをもたらします。
創業者利益(売却益)による経済的自由の獲得
大きなメリットの一つが、まとまった現金が手に入ることです。
中小企業のオーナー社長の場合、役員報酬は高くても、それを何十年積み上げれば数億円になるかを考えると、M&Aによる株式譲渡益のインパクトは絶大です。
- 税制上の優遇:役員報酬(給与所得)は最大約55%の税率がかかりますが、株式譲渡益への課税は約20%(所得税・住民税含む)で済みます。手元に残る資金が圧倒的に多くなります。
- ローン返済と資産形成:住宅ローンの完済、子どもの教育資金の確保、老後資金の形成が一気に完了します。
経営の重圧やプレッシャーからの精神的な解放
経営者は常に、売上の維持・資金繰り・従業員の生活などのプレッシャーに晒されています。
売却によってこれらの重荷を下ろせることは、精神衛生上非常に大きな救いです。
- 24時間365日の緊張からの解放:休日でも頭から離れなかった仕事の悩みから解放されます。
- 健康状態の改善:ストレス起因の体調不良や不眠が解消されるケースが多く見られます。
個人保証(連帯保証)の解除による心理的負担の軽減
日本の中小企業のM&Aにおいて、経営者がもっとも安堵することの一つが、連帯保証の解除です。
多くの経営者は会社の借入金に対して個人保証を入れています。そのため、会社が倒産した場合には、個人資産にも大きな影響が及ぶリスクがあり、常に強い不安と隣り合わせで経営を行っているのが実情です。
- M&Aによる保証の引き継ぎ:株式譲渡では、買い手と金融機関の協議により、経営者の連帯保証解除を目指します。保証は自動的に外れるものではなく、金融機関の同意が前提です。
自身の自由な時間の確保とワークライフバランスの向上
経営者時代は、自分の時間はすべて会社のために使っていた方も多いです。売却後は、その時間を100%自分のために使えるようになります。
- 学び直し(リスキリング):大学院に通う、語学留学をするなど、自己研鑽に時間を充てられます。
- 長期旅行:これまで取れなかった1カ月単位の長期休暇も可能です。
後継者問題の解決と会社の存続・発展による安心感
「自分の代で会社を潰すわけにはいかないが、後継者がいない」という悩みは深刻です。第三者承継(M&A)は、この問題を根本から解決します。
- 廃業の回避:黒字廃業を防ぎ、会社という法人格を未来に残せます。
- 従業員の雇用を守る:廃業すれば従業員は解雇ですが、M&Aであれば雇用は継続されます。
- 事業の成長:買い手企業の資本や販路の活用で、自社単独では難しかった成長スピードを実現できる可能性があります。
M&AフォースではM&Aコンサルティングの最新事情がわかる資料をご用意しています。会社の価値がわからない、会社の価値がどう決まるのか知りたいという方は「“売れる”会社のヒントにつながる9つの質問」をダウンロードしてください。
会社売却後の人生で直面するデメリット・リスク

会社売却後の人生は、良いことばかりではありません。事前に以下のリスクを理解しておくことで、売却後の後悔を防げます。
経営者としての社会的地位・権限の喪失
社長という肩書きは、想像以上に強力なアイデンティティであり、社会的信用でもあります。これを失うことの影響は小さくありません。
- 承認欲求の未充足:誰からも決裁を求められない、部下がいない、社会から必要とされていないのではないか、という感覚に陥ることがあります。
- カード審査や信用の変化:資産はあっても収入形態が変わるため、クレジットカードの審査や不動産賃貸の契約が一時的に難しくなる場合があります(資産管理会社を作ることで回避可能です)。
会社ロスによる喪失感・虚無感
自分の子どものように育ててきた会社が他人のものになることで、強烈な喪失感に襲われることがあります。
- 目標の喪失:人生をかけて追いかけてきた目標がなくなり、朝起きる理由が見つからなくなる状態です。
- 疎外感:かつての部下たちが、新しい親会社の方針に従って働いている姿を見て、自分だけが過去に取り残されたような寂しさを感じることがあります。
競業避止義務による売却後の活動制限
M&A契約には通常、競業避止義務が盛り込まれます。これは、売却後一定期間(通常2〜5年)、同一または類似の事業を行うことを禁じるものです。
- 得意分野での起業禁止:ノウハウを持っている分野ですぐに再起業したくても、契約により制限されます。
- キャリアの制約:同業他社への就職や顧問就任も制限される場合があり、次のキャリアステップが限定的になるリスクがあります。
定期的な役員報酬の喪失と資産管理の必要性
数億円の現金が入っても、毎月の給与はなくなります。
- キャッシュフローの変化:預金残高は多いが、毎月のインフロー(収入)がない状態は、意外と精神的な不安を招きます。
- 浪費による資産枯渇:高級車や不動産の衝動買い・ハイリスクな投資への傾倒により、数年で資産を食いつぶしてしまう事例も存在します。
人間関係の変化や孤独感を感じる可能性
お金持ちになったことで、周囲の人間関係が変化することがあります。
- 嫉妬やたかり:友人や親戚から金銭的な援助を頼まれたり、怪しい投資話を持ちかけられたりすることが増えます。
- 話が合わなくなる:一般の会社員の友人とは金銭感覚や時間の使い方が合わなくなり、自然と疎遠になってしまうことがあります。
会社売却後の資産運用と生活設計

売却益という莫大な資産を手にしても、守り方がわからなければ資産は減る一方です。ここでは、会社売却後の人生を安定させるための資産運用と生活設計について解説します。
売却益運用における目的とリスク許容度の明確化
まずは、何のために運用するのかを明確にします。
- インカムゲイン狙い:毎月の生活費を配当金や家賃収入で賄い、資産元本を減らさないことを目指す運用。
- キャピタルゲイン狙い:次の起業資金や、次世代への資産継承のために、さらに資産を増やす積極運用。
- インフレヘッジ:資産価値を目減りさせない程度の保守的な運用。
自分の年齢や家族構成、ライフスタイルに合わせてリスク許容度を設定しましょう。
資産を守りながら増やすポートフォリオ構築(分散投資)
全財産を一つの投資先に集中させるのは危険です。伝統的な資産とオルタナティブ資産を組み合わせます。
- 伝統的資産:株式(国内・海外)、債券(米国債など)がこれに当たります。流動性が高く、換金しやすいのが特徴です。
- 不動産:実物不動産投資により、安定した家賃収入を得るとともに、相続税対策としても有効です。
- ヘッジファンド・PEファンド:プロに運用を任せることで、相場の変動に左右されにくい絶対収益を狙います。
「卵を一つのカゴに盛るな」の格言通り、通貨分散(円・ドル)や資産分散を徹底しましょう。
プライベートバンカーなど専門家と連携した税金対策
数億円規模の資産運用となると、一般的な銀行の窓口では対応しきれません。
- プライベートバンク(PB)の活用:富裕層向けの金融サービスを活用し、オーダーメイドの資産運用提案を受けます。
- 資産管理会社の設立:資産運用を個人ではなく法人で行うことで、経費計上や損益通算、家族への役員報酬支払いによる所得分散など、高度な節税対策が可能です。
- 税理士・会計士との連携:相続税や贈与税を見据えた長期的なタックスプランニングが不可欠です。
会社売却が経営者以外(従業員・取引先)にもたらす影響

経営者自身の人生だけでなく、周囲への影響も考慮する必要があります。誠実な対応が、売却後の経営者の評判(レピュテーション)を守ることにもつながります。
従業員への影響:雇用の維持と労働条件・待遇の変化
従業員にとって、社長が変わることは大きな不安要素です。
- 雇用の維持:一般的なM&Aでは、従業員の雇用はそのまま引き継がれます。これを契約書に明記することが重要です。
- 待遇の改善:大手企業の傘下に入ることで、福利厚生が充実したり、給与水準が上がったりするケースも多くあります。
- 企業文化の融合:買い手企業とのカルチャーフィットがうまくいかない場合、従業員がストレスを感じ、離職につながるリスクがあります。丁寧な説明とPMI(統合プロセス)が重要です。
取引先への影響:契約の継続や信用力の変化
取引先にとってもオーナーチェンジは重要事項です。
- 信用力の向上:買い手が上場企業や大手企業であれば、会社の信用力(与信)が向上し、取引拡大のチャンスです。
- 契約の巻き直し:チェンジオブコントロール条項(経営権の移動による契約解除条項)がある場合、取引先への事前の説明と承諾が必要です。
会社売却後の人生で後悔しないために意識すべきポイント

会社売却後に「こんなはずじゃなかった」と感じる原因の多くは、売却そのものではなく売却後の生活や選択肢を具体的に設計しないまま手続きを進めてしまうことにあります。会社売却前から意識しておくべきポイントについて、解説します。
売却の目的と売却後のビジョンを明確にしておく
高く売れれば良いという金銭的な動機だけでは、売却後の虚無感に勝てないことがあります。
- Whyの明確化:「事業の成長のため」「家族のため」「新しい挑戦のため」など、売却の目的を言語化しましょう。
- Next Careerの構想:売却手続き中から、売却後にやりたいことリストを作成し、次の目標を定めておくことが心の安定につながります。
自社の企業価値を高め、適切なタイミングを見極める
納得のいく価格や条件で売却できなければ、後悔が残ります。
- 磨き上げ(ブラッシュアップ):収益性の改善・不要資産の整理・法務リスクの解消などを行い、会社をきれいな状態にしておくことが高値売却の秘訣です。
- タイミング:業界の再編動向や、自社の業績が右肩上がりのタイミングで売却に踏み切ることが重要です。業績が悪化してからでは、足元を見られます。
信頼できるM&A専門家を選び、契約条件を慎重に確認する
M&A仲介会社やアドバイザーの質が、売却後の人生を左右します。
- セカンドオピニオン:1社だけに相談せず、複数の専門家の話を聞きましょう。
- 契約内容の精査:特に、表明保証(偶発債務等のリスク負担)やロックアップ期間・競業避止義務など、売却後の人生を縛る条項については、弁護士を交えて徹底的に確認してください。
M&Aフォースでは業界に精通した専門チームが、貴社の強みを最大限に引き出すM&A戦略をご提案します。 M&Aに関して、少しでもご興味やご不安がございましたら、まずはお気軽に当社の無料相談をご利用ください。 専門のコンサルタントが、お客様の未来を共に創造するパートナーとして、親身にサポートさせていただきます。
『M&A無料相談』を利用してみる →会社売却の基礎知識:流れと税金について

売却後の人生を考える上で、実際の手続きと手残りの金額を把握しておくことは必須です。
会社売却(M&A)検討からクロージングまでの流れ
M&Aは通常、半年〜1年程度の期間を要します。
- 準備・検討:自社株価の算定、M&A仲介会社との契約。
- マッチング:ノンネームシート(匿名情報)での打診、買い手候補の選定。
- トップ面談:経営者同士の顔合わせ。理念やビジョンの共有。
- 基本合意:買収の意向表明、独占交渉権の付与。
- デューデリジェンス(DD):買い手による財務・法務・税務などの詳細調査。
- 最終契約:譲渡価格や諸条件の確定。
- クロージング:株式の引渡しと対価の決済。ここで初めて売却益が入金されます。
会社売却にかかる税金の仕組み(株式譲渡・事業譲渡)
会社売却の手法によって、かかる税金が異なります。
- 株式譲渡(個人):個人の株主が株式を売却する場合
- 税率:譲渡益に対して20.315%(所得税15%+住民税5%+復興特別所得税0.315%)
- 分離課税であるため、給与所得など他の所得とは合算されません。これが経営者にとって大きなメリットです。
- 事業譲渡(法人):会社が事業の一部または全部を売却する場合。
- 税率:売却益は法人税等の課税対象です。(実効税率約30〜34%)
- お金は会社に入金されるため、個人が受け取るには役員退職金や配当として引き出す必要があり、そこでさらに所得税がかかります。
一般的に、会社売却後の人生(リタイア)を考える場合は、手取り額が大きくなりやすい株式譲渡が選ばれることが多いです。
会社売却後の人生の実例・事例

実際の経営者たちはどのような人生を歩んでいるのでしょうか。3つのモデルケースを紹介します。
【事例1】M&A後も社長を続投し事業拡大|退任後は親会社と連携し新ビジネスへ挑戦
高齢者住宅や福祉施設の企画・設計を手掛けるシスケアグループが、学研グループで高齢者住宅運営を行う株式会社学研ココファンへ全株式を譲渡した事例です。
創業者の太田氏は、後継者不在という課題を抱える中で、代表のリタイアが組織の終わりになることだけは避けたいという想いからM&Aを決断しました。単に会社を高く売ることよりも、自社のスタッフや組織文化を尊重してくれるかを重視し、異業種でありながらシナジーが見込める学研ココファンをパートナーに選びました。
本件の特徴は、売却=引退ではなく、M&A後も太田氏が社長として約6年間経営の舵取りを続けた点にあります。
設計のプロ(シスケア)と運営のプロ(学研)という異なる企業文化の融合に尽力しつつ、大手グループの信用力を背景に大型案件を受注するなど、会社の成長を実現しました。
さらに興味深いのは、太田氏の退任後のキャリアです。親会社の内規により社長を退任した後、太田氏は新たに都市緑地株式会社を設立します。福祉と農業を掛け合わせた日本型ケアファームという新事業を立ち上げました。その第一号施設の運営を委託したのは、かつての売却先である学研ココファンでした。
会社を売却して終わりではなく、売却先を最強のビジネスパートナーに変え、自身は新たな夢に向かって再起業を果たすという、まさに会社売却が人生の新たな可能性を切り拓いた好例と言えます。
(情報引用元:株式会社学研ココファン「シスケアグループ株式取得および子会社化についてと記者会見のご案内」)
【事例2】後継者への株式贈与の壁をM&Aで解決|創業者は移住で理想のセカンドライフを実現
プラスチック製品の製造を行う、株式会社ケー・アイ・ピーが、同業のハリガイ工業株式会社へ株式譲渡した事例です。
創業者のA氏は、自身の引退に伴い、長年現場を支えてくれた若手役員へ社長の座を譲っていました。しかし、そこで直面したのが、株式をどう引き継ぐかという問題です。
社長職は譲れても、自社株を個人間で贈与すれば、後継者に多額の贈与税がかかります。かといって株価を下げるのにも限界があり、会社を継いでもらうのに、後継者に借金を負わせるわけにはいかないとA氏は苦悩していました。
その解決策として選んだのがM&Aでした。株式を第三者企業(ハリガイ工業)へ譲渡することで、後継者は金銭的な負担なく、グループ企業の役員として経営を続けられる環境を確保し、会社としても、より規模の大きな同業の傘下に入ることで、経営基盤が安定しました。
そして、創業者であるA氏自身の人生も劇的に変化しました。売却によって得た資金と時間を使い、以前から希望していた北海道への完全移住を実現。
現在は経営の一線から完全に退き、スピードスケートや農業、ボランティア活動など、現役時代にはできなかった趣味や地域貢献に没頭しています。
親族外承継の金銭的ハードルをM&Aでクリアにし、創業者は悠々自適なセカンドライフを、後継者は安定した経営環境を手に入れた三方よしの好事例です。
(情報引用元: 株式会社ハリガイ工業「関連会社」)
【事例3】70代後半で上場企業へ事業承継|フィリピンへ移住し、社会貢献活動に生きがいを見出す
カーコーティング事業のフランチャイズを国内外で約500店舗展開する株式会社カービューティープロが、東証プライム上場の自動車用部品専門商社SPK株式会社へ全株式を譲渡した事例です。
創業者の小口氏は、業界のパイオニアとして事業を拡大してきましたが、70代後半を迎え後継者不在という切実な課題に直面していました。
自分に万が一のことがあれば、社員や多くの加盟店オーナーが路頭に迷ってしまうという不安を解消するため、個人の資産形成よりも、組織の存続と安心を最優先に考え、グローバルな販売網と強固な財務基盤を持つSPKグループへの譲渡を決断しました。
社員が安心して働ける環境を残せたと肩の荷を下ろした小口氏は、社長を引退後、生活の拠点をフィリピンへ移しました。
現地に自宅を構え、メイドやドライバーを雇う悠々自適な生活を送りながら、以前からの夢であったマングローブの植栽活動(環境保護)をライフワークとし、没頭しています。
経営の第一線から退き、南国で趣味と社会貢献に生きる、まさにハッピーリタイアの理想形とも言える、鮮やかな人生の転換事例です。
(情報引用元:SPK株式会社「株式の取得(子会社化)に関するお知らせ」)
会社売却はゴールではなく新たな人生のスタート

会社売却後の人生は、経営者にとって未知の世界であり、不安と期待が入り混じるものです。
しかし、適切な準備とマインドセットがあれば、そこには時間的自由・経済的自由・精神的自由という素晴らしい世界が広がっています。
会社売却は、これまで心血を注いで作り上げてきた会社が、次のステージへ進むためのステップであると同時に、自身の新しい人生のスタートラインとも言えます。
重要なのは、売却自体をゴールにするのではなく、その先の人生で何を成し遂げたいかを明確に描くことです。
M&Aという選択肢を正しく理解し、信頼できる専門家と共に戦略的に進めることで、後悔のないセカンドライフを手に入れてください。
M&Aフォースでは業界に精通した専門チームが、貴社の強みを最大限に引き出すM&A戦略をご提案します。 M&Aに関して、少しでもご興味やご不安がございましたら、まずはお気軽に当社の無料相談をご利用ください。 専門のコンサルタントが、お客様の未来を共に創造するパートナーとして、親身にサポートさせていただきます。
『M&A無料相談』を利用してみる →M&AフォースではM&Aコンサルティングの最新事情がわかる資料をご用意しています。会社の価値がわからない、会社の価値がどう決まるのか知りたいという方は「“売れる”会社のヒントにつながる9つの質問」をダウンロードしてください。
-2-1-scaled.png)