M&A用語集
信託型ライツプラン
【読み】しんたくがたらいつぷらん
信託型ライツプランとは、敵対的買収への備えとして、事前に新株予約権を信託銀行に無償で発行し、買収者が現れた際にその予約権を既存株主に配布して、買収者の持株比率を希薄化させる買収防衛策です。
この新株予約権には「買収者は行使できない」という条件がついており、通常の株主のみが行使可能です。予約権は信託銀行が管理し、買収者出現後に対象株主へ渡されます。運用方式には、直接信託銀行へ予約権を預ける「直接型」と、一度特別目的会社(SPC)を経由させてから信託する「SPC型」があります。ただし、企業価値を守る合理的な策であれば、こうした差別的条件が株主平等の原則に反しないとされる見解が出たため、現在では「直接型」が主流になっています。